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2021年10月25日 (月)

上信国境にて

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 上信国境より妙義山・関東平野 遠望  画像クリック(拡大)    
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【上信国境の牧場/神津牧場】    画像クリック(拡大)

 この牧場は明治20年(1887)開設の日本最初の洋式牧場という。
 はじめてこの山上の牧場を訪れたのは昭和46年(1971年)の6月であった。 牧場は霧に閉ざされ雨の底にしずんでいた。 深い霧のなかに白熱球を灯している黒ずんだ山小屋風の建物があって、古い木机が置かれた室で、おばあさんがひとり、ジャージー牛のミルクを売ったりなどしていた。
 白い霧とあたたかなミルクの香り、遠い日の山歩きの記憶である。

 大島亮吉著 『 山 随想 (荒船と神津牧場附近 1918年)』 より 
 ひろい、山上のゆるやかな傾斜地のやや凹んだなかに、眼の下とおく、ちいさく、黒ずんで、ひとかたまりに牧場の小さな建物が、静かに平和に、つつましやかに見えた。建物の硝子窓がキラリキラリと夕日に光ったりなどした。小さく、黒い人の姿が、その建物のぐるりに動いていた。 私は、笹原に深く腰を下ろしたまま、この山上の牧場の、エキゾチックな、全く私の心をとらえてしまった風景に見とれた。

(20 October 2021  群馬県甘楽郡下仁田町南野牧 神津牧場)

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