中山道 奈良井宿
【中山道 奈良井宿】 画像クリック(拡大)
難所の鳥居峠を控えた奈良井宿は、難所を越えて行く人、越えてきた人々で大いに賑わい奈良井千軒と云われたという。 島崎藤村は、小説 『夜明け前』 の中で、宿場の様子を次のように記している。
「お泊りなすっておいでなさい。 奈良井のお宿はこちらでございます。 浪花講の御定宿はこちらでございます」 しきりに客を招く声がする。 街道の両側に軒をならべた家々からは、競うようにその招き声が聞える。 半蔵らが鳥居峠を降りて、そのふもとにある奈良井に着いた時、他の旅人らも思い思いに旅籠屋を物色しつつあった。 (中略) 往来の方へ突き出したようなどこの家の低い二階にもきまりで表廊下が造りつけてあって、馬籠や妻籠に見る街道風の屋造りはその奈良井にもあった。
(27 August 2017 長野県塩尻市 中山道奈良井宿)
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