マンホール蓋
島崎藤村 『千曲川旅情の歌』 画像クリック(拡大)
文語体が持つ美しい律動そして響き。 旅情の歌 音読する人あり。
小諸なる古城のほとり 雲白く遊子かなしむ 緑なすはこべは萌えず 若草も藉くによしなし しろがねの衾の岡辺 日に溶けて淡雪流る
あたゝかき光はあれど 野に満つる香も知らず 浅くのみ春はかすみて 麦の色わづかに青し 旅人の群はいくつか 畠中の道をいそぎぬ
暮れ行けば浅間も見えず 歌哀し佐久の草笛 千曲川いざよう波の 岸近き宿にのぼりつ 濁り酒濁れる飲みて 草枕しばしなぐさむ
(5 February 2016 長野県小諸市 小諸城址)
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