中山道望月宿
【中山道望月宿】
古くは古東山道が通っていたという。 中山道の宿場として、また近郷近在の商業・娯楽の中心地として栄えた山間の町は、往時の風情を残し、全体として静かな暮らしの佇いをみせている。
この町を訪れた司馬遼太郎は、延喜式による平安の 「望月の御牧」 に思いを馳せて、著書 『 街道をゆく・信州佐久平みち 』 の中でつぎのように記している。
―― 隧道をぬけると、眼下に野と町があった。 望月平ともいうべき小平野であった。 町の中央を、大地ごと大きくうがって鹿曲川という小さな川が流れている。
ここまで来さえすればかつての「望月の御牧」の景観が眺望できるかと思ったが、べつにそういう景色はなく、地形は意外に錯綜していて、馬が放牧させられるような地形とも思えない。 あるいは望月町から東北のほうの「御牧ヶ原」という所までゆけばそういう景観が残っているかもしれないと思ったが、ともかくもこのあたりで佐久平とそのまわりの紀行をうちきることにした。
司馬遼太郎が目にすることのなかった望月の御牧 「御牧ヶ原」 は、町のすぐ東側の山上から北東の浅間山方面にかけて広大な広がりを見せている。
駿馬が疾駆したであろう、丘と空と雲の大地は、このブログのフィールドでもある。
(March 2012 長野県佐久市 中山道望月宿/小諸市御牧ヶ原)
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コメント
現在、熊谷宿に着いたところです。
望月宿は、6月ごろ通過する予定。
投稿: ちか | 2012年3月27日 (火) 21:39
ちか様
碓氷峠、和田峠と難所がありますが、がんばってください。
碓氷峠を越えましたら連絡ください。
投稿: 蒼山庵 | 2012年3月27日 (火) 23:07