太平洋戦争遺構
【太平洋戦争遺構】
昭和20年3月10日は東京大空襲があった日である。 戦局は既に末期的状況にあり、本土決戦に備えて皇居、大本営、政府の中枢機関を本州中央部に移す 「 松代大本営・大地下壕(長野県長野市) 」 の突貫工事が極秘裏に進んでいた。 その周辺では大本営を守るための防衛線や兵站施設の構築が急がれていた。
写真はその一つで、小諸から御代田方面にかけて浅間山の火山噴出物層に数多く掘られた陸軍の地下倉庫跡である。 縦横3m、奥行30mと云われる地下倉庫(壕)は近隣の学生や住民の勤労動員によるもので、航空燃料、弾薬などを収容したという。 戦後65年、今は語る人もなく、地下倉庫(壕)の奥へと続く闇の深さが、当時の世情と戦争のむなしさを今に伝えている。
(Photo. ; 26 March 2006 長野県小諸市 十石坂付近)
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