銀河ステーション
【銀河鉄道の夜・銀河ステーション】
(そらの野原に、七つ星が小さくまばたくのが見えました)
―― ジョパンニはすぐうしろの天気輪の柱がいつしかぼんやりした三角標の形になって、しばらく蛍のやうに、ぺかぺか消えたりともったりしてゐるのを見ました。 それはだんだんはっきりして、たうたうりんとうごかないやうになり、濃い鋼青のそらの野原にたちました。 いま新らしく灼いたばかりの青い鋼の板のやうな、そらの野原に、まっすぐにすきっと立ったのです。
すると、どこかで、ふしぎな声が、銀河ステーション、銀河ステーションと云う声が
…… 。
宮沢賢治著 『銀河鉄道の夜』 [六] 銀河ステーションより
(Photo. : 17 December 2009 長野県小諸市 蒼山庵)
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