モズ (Lanius bucephalus)
【モズ (Lanius bucephalus)】
『もずが枯れ木で』 作詞 サトウ ハチロー 作曲 徳富 繁
モズが枯れ木で鳴いている おいらは藁をたたいてる
綿びき車はおばあさん コットン水車も回ってる
みんな去年と同じだよ けれども足んねえものがある
兄さの薪割る音がねえ バッサリ薪割る音がねえ
兄さは満州へ行っただよ 鉄砲が涙で光っただ
モズよ寒いと鳴くがいい 兄さはもっと寒いだろ
小学生だった頃、九歳上の姉がよく歌っていた曲です。 作られたのは昭和10年代で、肉親を戦場に送りださなければならなかった家族の心情がそのままに歌われ、戦後、青年団活動などで全国に広まったと云われています。
秋から冬へ、季節が移ろう頃に聞かれる、モズの甲高い鳴声は、肉食のモズが縄張りを主張する ”高鳴き” として知られています。 どこか人恋しい、郷愁を誘うような声です。
窓の外に今日もモズが来ています。 早春のモズは寡黙です。
(平成18年3月3日 蒼山庵で)
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